本番 混声合唱(シゴかれるほう)について


正直言って自分にとって一番危機感を感じている演奏である。今日は3団体の演奏に参加したわけだが、必然的にこの団体の演奏に焦点を合わせることになる。


僕は正直言ってまだまだ発声技術が確立しておらず、曲や団、またその日の体調などにより声のポジションや発声が安定せずその場その場で声を作っている部分がある。もちろんこれは間違った方法で、自分の声のベストの状態をまず確立・維持し、それを柔軟に使いこなしどんな曲でも歌える技術を安定させなくてはならないことは重々承知なのだが、現時点では残念ながらその段階に至っていない。


色々困難はあったが、練習の録音を繰り返し聞いたり、また先日記述したタリススコラーズのCDなどを聞きこんだりして、自分なりに今の自分で到達できる声を本番に合わせて用意してみた。それは、声帯のある程度きちんと合わせ、それをやや三角的な開口をもって明瞭に前に出す方法である。もちろん音質にやわらかさと透明さを維持した上で、ということになるが。(この記述に疑問や理解困難を感じる方は、ご質問いただければより詳細なご説明を申し上げます。)


また、音程の高低に即し声のポジション(響きの焦点の物理的な位置)をきちんと変化させることを意識してみた。具体的には、大体D以下、E〜G,F〜Cくらいの区分にて胸声(喉声)、中声(口腔声)、頭声(鼻腔声)を使い分けることを試みてみた。この方法で、ポリフォニー上におけるある程度の解決を見ることができた。しかし完成にはほど遠い。これはほんとうに自分の技術と精神を磨いていかなくては行けないと言うことを再確認した。