銀河の三人について その2


21世紀の科学力を駆使し私は一気にラストダンジョンまで到達した。また再びこの地を訪れることがあろうとは・・・重苦しいBGMに、かつての敗北と後悔の日々の記憶がよみがえる。そう、ガルバンゴルの恐怖とともに・・・しかし私は強い意志の力でそれらの弱い心を抑えつけ、決死の覚悟でラストダンジョンを突き進んだ。21世紀の科学力は長大なラストダンジョンにおいても一切の敵の出現を封じ込めたのである。(単にどこでもセーブを使って、少しずつ進んではセーブして敵が出たらロードをくりかえしただけだが。)


ゴールが近づくにつれ、胸が高まるのを感じる。このゲームにかなり思い入れのある私はゲームの細部にわたるまで熟知しており、また攻略本などの情報も可能な限り収集しており、最後の戦いやエンディングについても実はある程度の予想がついていた。


おそらく、ヒロインの超能力少女(リミ)が主人公に渡したペンダント、そして謎のアイテム「プリズム」などが最後の戦いのカギを握るのであろう。そして戦いのあと、地球に戻った主人公とリミが結ばれるのであろう。(主人公とブルーは実際に宇宙で戦っているが、リミは地球に残って地球から超能力を送って戦っているのだ。)相棒(ブルー)は戦いがおわったあとどこへとも無く去っていくのだろうか・・・あるいは最後の戦いで犠牲になってしまうとか、最後の敵を倒したあとラストダンジョンから脱出するための犠牲になってしまったら劇的か・・・これまでの話の経緯からも、以上の流れで大筋はまず間違いないと思われる。
20年前に憶測した様々なパターンが私の中でよみがえる。そしてその真実を確かめるときが刻一刻と近づいているのである。


そして、ついにラストダンジョンの最深部にまで到達した。




 ☆注意☆ 以下の内容はエンディングについてのネタバレになります。このゲームをいつかご自分でプレーしようと思っている方はお読みにならないほうがよいかもしれません。