BANG & OLUFSEN A8 について

yamada1642005-03-30



人につられて「BANG & OLUFSEN A8」(http://shopping.yamagiwa.co.jp/audio/bo/headphone/809A8.html)を買った。


BANG & OLUFSEN の製品は買ったことが無かったが、会社の仕事で何回か登場したこともありその存在や大体のところは知っていた。もちろん興味はあったが、あまりにも高価であるという点と、カッコイイが個性が強すぎるデザインなどからイマイチ敬遠気味であったというところか。


僕はそもそも機械においては実用性を重視する性分である。確かにi-podはカッコイイし、マーケティング展開の事例としても大変勉強になるものではあるが、では自分自身がi-podを買うかというと買わない。やはり機能面・実用面で総合的に検討した結果、iriverなのである。


そんな僕は普段はsenheizerのイヤホンを使っている。所詮合唱をポータブルオーディオで聞こうなどという発想がばかげているといえばそれまでだが、現実的には大事な楽曲情報収集ツールであるので頼らざるを得ない。コストパフォーマンスと音質の接点を求めた結果、ここ3年はsenheizerのMX500を使っている。([ヘッドホンナビ] - ゼンハイザー MX500 価格比較とレビュー


この選択には僕はとても満足していているのだが、身の回りの人がBEOを購入するのにつられて自分も買ってしまったというか、BANG & OLUFSENの製品といえばウン十万円が当たり前だと思っていたら以外と安い商品もあったので試してみたくなったというか。


結論から言うと、これは確かに素晴らしいイヤホンでした。僕の耳で聞こえる一番大きな特徴は「音の木目細かさ」だろうか。ここでいう「木目」は、時間の切れ目のことである。スピーカーというものは瞬間の音を瞬間で再生し、それをつなぎ合わせて音が流れている様を模しているわけだが、その音の瞬間と瞬間の間がはっきりしているというか、その結果とてもクリアな音に聞こえる。


反面、若干の冷たさ・カタさを感じなくも無いが、やはり木目細かい音のほうがより臨場感があるというか、生音に近いように感じられる。


問題点としては、まずイヤーハンガーがでかいということか。イヤーハンガーはおそらくこの商品のアイデンティティで、カッコイイしいろいろなサイトで好評を博しているのを見かけるが、僕としてはなんとなく邪魔に感じてしまう。耳にかけるのがめんどうくさいし、またカバンにしまう際にも邪魔になる。


もちろん高級メーカーだけあって、写真右側にあるような専用ケースがデフォルトで付属している点は素晴らしいが、やはりケースにイヤホンをしまう手間が面倒くさい。毎日カバンに入れて持ち運ぶものなので、あまりデリケートなものでもちょっと困る。


もうひとつ、大きな問題がある。それは、山嵐などの極めてハードでヘビーなロックを重低音全開で再生すると、「ジジ・・」「バリバリ」というノイズが発生してしまうことだ。これはイヤホンとしてちょっと問題に感じるが、まあこのへんはiriverの重低音アンプがあまりにも強力すぎたと考えるべきか。重低音をすこし弱くすれば良いのだが。


このように様々な問題を抱えるBANG & OLUFSEN A8だが、やはりイヤホンのコア・コンピタスは「音質の良さ」「生音再現度の高さ」であるので、その点では独自の世界を構築していると思う。あらゆる困難(面倒くささ)を乗り越えてでも使う価値は十分にあるだろう。