CIRCLE OF ROCK について


THE CIRCLE 1曲目は、B'zのアルバムにしばしば登場するイントロ調の短い曲だ。しかしこれまでのイントロ曲(risky、spiritual roose)に比しやや長めだし、歌詞もあり強烈なテーマが打ち出されている。そう、この曲はイントロではないのだ。独立した一曲であり、このアルバムのテーマ、そして今のB'zのコンセプトの提示なのである。


ちょっとアジアンテイストなギターとヴォーカルは、バリ島などアジアンビーチの夕暮れを思い起こさせる。太陽の光の大いなる輝きに萎えた心が焦がされ、恐れ、祈り、そして再生する。


太陽の輝きとは、ロックが持つ正体不明のどうしようもないエネルギーのことだ。人が生きていく中でしばしば襲われる虚無感、疲弊、破滅のイメージ・・・そういったものをすべて吹き飛ばすロックの偉大さ、それは一つの神なのだ。


ロックの神にささげる祈り、ロックの力により自分自身を再生させたいという願い、そして人生の虚無感と充実感の環(CIRCLE)の結び目に位置付けられた「ロック」へのおそれ(畏れ)を歌った歌、それが「THE CIRCLE」だ。


壮大なアルバムのスタートにふさわしい偉大なテーマであり、このアルバムが「灼熱の風」であることを高らかに宣言しアルバムが始まる。