有機Gの練習と本番について


椿姫、フィガロのアリア、有機Gの活動が折り重なり多忙を極める毎日。椿姫の練習において相当程度8さんと仲がよくなっていた私は、彼女に有機Gの練習の世話を頼んだ。具体的にはピアノをひいてもらうことと、音のずれなど音程を中心にワンポイントアドバイスをしてもらうこと、あと可能であれば、ブレスや発声などにもアドバイスをいただければ、というところだ。


8さんは声楽科出身といっても決して眼をみはるほど卓越した歌唱力を持っているというわけではない。もって生まれた声のこともあるし、ここ最近は十分な練習時間も確保できていないようだ。こと合唱に関して言えば、混声Rのソプラノ陣のほうがうまい。


しかしやはり専門教育を受けているということ、またそもそも音大に進んでいるということからも、やや違った視点で音楽に接しているように思うし、基本的な練習の経験はアマチュア合唱人の及ぶところではないようだ。


そんなこともあり8さんにコーチをお願いした。教わるなら長島よりも原、である。


これにより私もとても楽に練習に参加することができるようになった。今までは半分くらいは私が仕切っているところがあったが、しゃべりながら歌うというのは練習としてはなかなかしんどい。また私もエラそうにこんなブログを書いているものの、こと聴音に関しては非常に拙いレベルの能力しか持ち合わせていない。


8さんにお願いしたことによるデメリットもやはりある。いままで男声だけで良くも悪くも和気藹々ムードでやっていたところに女性が入ってくると、やはり雰囲気が変わる。これは良く捉えれば、マンネリ化しつつある練習に対する緊張感であり、悪く捉えればぎすぎすした空気
を生んでしまう。これはメンバーの取り組み次第だろう。


忙しい中、練習量は昨年の2/3くらいだったように思う。本番になりテノールが入るとういうこともあり、完成度は昨年に比べてどうだったのだろう。録音を聞いていないのでなんともいえないが、この活動はよくも悪くも練習の質が直接本番の良し悪しに出るものであることは間違いないだろう。


そんななかでもキラリとひかっていたのは、トップテナーSさんの「雨」のソロだったと思う。Sさんの声はまさにこの曲のためにあるというか、「雨」はSさんのために書かれたのか?と思うくらいピタリハマり声であった。Sさんの人間性の豊かさもにじみ出ているような見事なソロだったように思う。