軽井沢について

yamada1642005-04-20



みなさんは日本有数の避暑地「軽井沢」の林の風の涼しさをご存知だろうか。高校時代、合唱部の合宿で軽井沢に宿泊し、軽井沢の林の風の涼しさに触れて以来、私は軽井沢に魅了されつづけている。


軽井沢に一度も行ったことがない・・・という方は珍しいかもしれない。しかし、軽井沢のほんとうの魅力をご存知でない方が案外多いことには驚かされる。というのもだいぶ前から軽井沢は観光地化が一段楽し、軽井沢駅から続くいわゆる軽井沢銀座から旧軽井沢へのストリート、また反対側に近年オープンしたアウトレットモールなどが名所であると認識されてしまっているからだ。


確かに一大観光地である軽井沢に来て、目の前に話題のアウトレットモールがあればそれが名物に見えるだろう。しかし、である。軽井沢のほんとうの魅力はそんなところにあるのではなく、その林の風の涼しさにあるのである。


かくいう私も、始めは軽井沢の魅力に気付かなかった。というのも合唱部の合宿で来てるため練習ばかりだし、それ以外は帰り際駅前でお土産を少々物色する程度のものだったからだ。


運命は私が高校3年生の時起こった。というのもその年、合唱部の演奏会でかの名曲「風によせて その1」(立原 道造作曲)(http://www.hey.ne.jp/~kaya/midi/html/kazeyose.htm)を演奏することになっており、合宿でこれを練習していたのである。


あまり知られていないようだが、この「風によせて その1」は、「軽井沢の風によせて」なのである。練習中ふと楽譜冒頭のライナーノートを読んで見るとそのようなことが書かれており、軽井沢の林の中に一歩足を踏み入れると、そこには・・・とうような文章があった。


そしてその時、私は軽井沢で練習中なのである。これはもう運命としかいいようがない。何故か指揮者の先生はそのことにまったく触れなかったように思うし、部員もあまりそのことに気付いていなかったようだ。


帰り際、毎年のごとく駅前でお土産を買う時間があった。私はお土産選びはごく簡単にすませ、少し街道を離れ軽井沢の原生林に一歩足を踏み入れてみた。そこにはさわやかな軽井沢の風が吹いていた。私はその時生まれて初めて、「さわやか」という言葉の意味を理解した気がした。



それ以来、軽井沢は私を魅了しつづけている。