本番直前練習について


昨日の本番直前リハと本番の間に練習がある、というのも変な話だが、今日はいつもの練習場で本番直前の練習を行った。


昨日のステリハである程度の声の安定を取り戻すことができたので、あとはあまり無理をせずとにかく発声を安定させることをひたすら心がけて練習する。


昨日のステリハのあと、団のメンバー数名と指揮者の先生とで一緒に夕飯を食べたのだが、その席で指揮者の先生が「ファルセットの高い音程から脱力しポルタメントして低音まで声を通し(ホー−ァ、という感じ)、そのときの楽な体の共鳴を使って低音を歌うことで豊かな響きを得ると良い」という意味のことをおっしゃった。


そんなわけで練習中も隙間隙間でこの発声を行い喉回り胸回りを弛緩させ,また僕が発声のバイブルと崇める「合唱辞典 発声の章」を読みながらこっそりロングブレスをしたりして少しでも声の安定が図れるよう努めた。


練習中最も調子の良いときはそこそこ声が安定していたように思う。現時点としてはこれがいいところだろう。僕はこれまで、声を出すにあたって常に「自分のポテンシャルを最大限に引き出す」ことを意識している部分があったが、今は「現時点の自分が出せる良い部分を出す、悪い部分を出さない」という感覚になっている。欲が少し減ったのか、自分の声があまりにも悪いので謙虚な気持ちになったのだろうか。


周りのメンバーに比べあまり練習に参加していないという引け目もあり、とにかくファンブルしないように、という心境だ。こういう心境で本番に臨んだことはあまりなかったので、なんだか後ろ向きのような気もするが、新鮮な気もする。自分が歌いたいから歌う、というよりもまず周りに迷惑をかけないように、というところか。このブログにも顕著なとおり僕は自意識が強く自己主張が強いほうなので、このくらい謙虚な気持ちで望んだほうがちょうどいいのかもしれない。