夕張メロンピュアゼリーについて

yamada1642005-04-25



みなさんは北海道はの名菓「夕張メロンピュアゼリー」をご存じだろうか。東京でこそ余り見かけないが、世界食品コンテスト」の通り名で有名な「モンドセレクション」特別金賞の授賞歴もある豊饒なゼリー菓子である。


かくいう私も先日ひとからこのゼリーを頂戴するまでとんとこの商品を知らなかった。無知とは恐ろしいもので、人様から受け取るなり大変恐縮であったものの商品自体にはさして注目せず、「ゼリーはモロゾフか泉やだよね」などと思ったりしたものだ。


ところが帰宅後これを食するにあたり、そのたいへんな美味に驚かされることになる。それはおおよそ、我々(夕張メロンピュアゼリ−以前の人間)のゼリー概念を覆すものである。


そもそもゼリーとは、フレーバーのあるジュースやシロップをゼラチンで固めたものであろう。ひんやり感とプルプルした食感とが心地好いバランスで成り立っている。反面コクというか、味の奥深さにはやや欠ける場合が多い。


この問題を重要視する場合、我々はしばしばプリンを選択する。ひんやり感、プルプル感、そして濃厚な風味。三拍子揃ったプリンはデザートとして否の打ち所がなさそうだが、其れゆえにキャラクターが強すぎるのだろうか。デザートとしてはやや重く感じられる場合も否めない。


爽やかで軽やかな食感と、濃厚で奥深い味わい。そして後味の良さ。全てを満足させるデザートの発明は文明化以来の人類の夢であった。


その夢を遂に現実のものとしたのが、夕張メロンピュアゼリーだったのだ。爽やかな喉越し、豊かな風味、そしてどこまでも濃厚な味わいが信じられないハランスでせめぎあっている。