府中市 ボランティアまつりについて

yamada1642005-12-13



少し前の話で、話が前後して恐縮だが、11月19日に府中市のボランティアまつりというイベントの一催しに参加してきた。先日の記事に書いたとおりなぜかオペラに出演することになったが、その団体の催しに参加した。


といっても私が練習に行き始めたのは11月7日からであって、19日の本番まで2週間を切っている。しかも役付きのソロであるためにちょっとした立ち回りもある。こんな強行スケジュールの本番は初めてだが、どうやら今回参加させていただいた団体はそんな雰囲気らしい。


催し自体も本格的な音楽の本番とうよりも、喫茶室で余興・大道芸的に行うというもので(指揮者の先生曰く、であるが)、そこまで真剣に考えすぎないでよいという話もあり、そもそも人が足らず大変お困りであるということもあり、お引き受けしたという経緯であった。


内容としては、私が主に出演したのは椿姫の二幕二場のジプシーの合唱のところで、マルケーゼとフローラのからみのところであった。合唱経験だけは長いため、急いで暗譜して歌うところまではなんとかなるものの、その後の立ち回りがわからない。不勉強な私はこの時点ではまだ椿姫の全体像をほとんど理解もしていなかった。そのうえ2,3回の練習で本番である。さらに悪いことに、前日会社の重要な飲みの席があり、午前4時まで銀座で飲まざるを得ない状況に陥ってしまった(このことはさすがに誰もいえないが)。こんな本番はさすがに前代未聞である。


幸いにして、この本番でフローラ役を引き受けていただいたソプラノの方はオペラに造詣が深く、経験も豊富でいい感じに私をリードしていただいたために、なんとか事なきを得た。(と思う。)


少し感じたのは、オペラに携わっている方たち(特にソリストをやろう!とうい方たち)は、当たり前だが個々の音楽能力や経験が一般の合唱団員とはかなり違う。さらに違うのが、取り組みに対する意欲だと思う。混声Rでは団員にいかに暗譜させるかに頭を悩ませているわけだが、オペラの人たちはその何倍もの歌を練習前に読み込んでくるのが当たり前なのだ。その態度の違いは、当然暗譜だけでなく練習のあらゆる局面においてはっきり現れてくる。だからこのような強行スケジュールでもメンバーのみなさんはあわてるでもなくしっかり自分のやるべきことをこなしていけるのだ。


長年合唱だけを続けていると、合唱団文化というか団の雰囲気に慣れてしまい、よいところも悪いところも当たり前でなにも感じなくなってしまうが、たまにこういった別の分野の活動に参加してみると目が覚める部分が多くある。私個人としてはなかなハードな内容だったが、とても良い勉強になったのは間違いない。お誘いいただき機会を用意してくださった皆様には感謝の念が絶えない。