オーディション当日について


いろいろと練習したり試行錯誤の末オーディションの日になってしまった。この日は自宅で軽く発声と練習をしてから会場に向かった。


会場に着くと、男声ソリストのオーディション参加者は3人(しかも全員知り合い)であった。この時点でキャストは確定?(笑)一方女声は10人くらい来ている。知らない人も多い。奥さんもこのときオーディションに参加しており、女声はこのうち4人しか合格しないわけだから狭き門だ。


家で練習していたときは比較的楽に良いポジションで声が出せていたが、いざオーディション本番となるとやはり緊張してしまい、かなりきついがなるような声になってしまった。特に高音のEやFで伸ばすところなどが我ながら汚い。びびった反動で勢いだけで歌っている感じになってしまう。



この辺は技術的な不足はもちろんのこと、度胸など精神的なものもあると思う。拙いながらも自分の技術の良いところを本番で出す、ということがまず難しく、これは経験を積んで度胸をつけるしかないように思う。そういう意味ではよい勉強になった。


奥さんはミカエラ希望であったためミカエラのアリアを歌った。私とはそもそも根本的な音楽経歴が違うので、そこそこうまく歌えているようにも思うが、いかんせん女声は他の参加者が豪華でみなウマイ。おそらくほとんどの方が音大声楽科出身と思われる。競技人口というか音大声楽科在籍の時点で女声の方が圧倒的に多いわけだから当然といえば当然だが。


あるいは男声で声楽家を出て歌いつづけている人は、そもそもお金にならないところでは歌わない、という人が多いのだろう。女声はある意味生計を立てる目的で声楽家に行ったわけではないひとも多いようだが、男声はそうはいかないということなのか。


結論から言うと私は歌のうまい下手は別にして、希望どおりモラレスを歌わせていただけることになった。奥さんはミカエラ希望だったが、与えられた配役はフラスキータであった。女声のあの競合状態のなかでキャストを獲得したのだから見事だといえるだろう。


本格的な練習は結婚式後だが、何はともあれ来年の3月の公演に向けて、キャストとして取り組むことになった。がんばろう。